【NLPコラム】“繰り返し”をうまく利用しよう!NLPスキル「アンカリング」とは?
こんにちは、NLPインスパイアーです。
前回、集中力を高める方法として、「無意識」が持つパワーについてご紹介しました。
▶前回コラムはこちら:「【NLPコラム】②無意識の使い方 集中力を高める方法」
今回その続きとして、無意識の特徴のひとつ「繰り返しに反応する」という視点から、
97%のパワーで私たちの行動を司っている無意識の力をうまく活用する方法をご紹介します。
■目次
1.繰り返しの条件付けとは?
2.アンカリング4つのスイッチ
┃1.繰り返しの条件付けとは?
私たちの生活はほとんど、無意識的な行動で行われています。
その特徴のひとつとして、「繰り返しに反応する」というものがあります。
例えば、歴史的に有名な心理学の実験で、「パブロフの犬」はご存じでしょうか?
実験室に入れられた犬に、ベルと同時にエサを複数回与えるということを続けた結果、
その犬はベルの音を聞いただけで、よだれを垂らすという反応を示したという実験です。
これは、「条件反射」の理論として有名な事例ですが、
これを応用したNLPのスキルに、「アンカリング」というものがあります。
仕組みとしては、五感の刺激に、ある特定の心理状態を結びつけるという方法です。
例えば、こんなことはないでしょうか?
- ・お線香の匂いを嗅ぐと、田舎の家で過ごしていた頃を思い出す
- ・「天国と地獄」の交響曲を聞くと、運動会のドキドキを思い出す
- ・赤信号を見ると反射的に止まる
これらはある意味、周りの環境や社会に条件付けをされている状態です。
この作用をうまく利用して、心理状態をコントロールするのです。
その方法のひとつとして、自分の中で「集中力スイッチ」や「やる気スイッチ」を決め、
ある特定の刺激と、集中力の状態を自分に条件付け、アンカーをかけることができます。
┃2.アンカリング4つのスイッチ
スイッチは、下記の4つで設定するといいでしょう。
- 1.場所を設定する
- 2.グッズを用意する
- 3.合言葉を決める
- 4.ジェスチャーを決める
①「場所」を設定する
例えば、自宅で勉強をする必要があるとして、食事を済ませた後にパジャマに着替え、ベッドの上で集中することができるでしょうか?
それはおそらく、難しいでしょう。なぜなら、パジャマを着て、ベッドの上に上がることは毎日の生活で睡眠前に繰り返されることで、身も心も、自動的に睡眠モードに入ってしまいます。
ここで、どんなに意思を強く保とうとしても、97%の無意識の力で睡眠前のリラックスモードに引き戻されてしまうでしょう。これでは集中はうまくいきません。
場所のアンカリングとは、集中できる場所・空間を特定し、そこでは勉強以外の時間を過ごさないという場所の“アンカー”を整えます。
例えば
- ・集中しやすいような勉強机と椅子を用意して、そこでは勉強以外のことをしない。
- ・食事をとったり、リラックスする部屋と勉強する部屋を明確に分ける。
- ・勉強する時には、ペパーミント等の特定のアロマを焚く
等、嗅覚からアンカーをかけ、空間作りをするのもいいでしょう。
②「グッズ」を用意する
物にもアンカーをかけることができます。
勉強や仕事に集中する際に使う、ある特定の物を決めて、それを毎回使うようにするのです。
例えば、
- ・仕事では必ずタイマーをかけて仕事を始める
- ・仕事や勉強する時には、こだわりの文房具を使う 等
また、帰宅した際に、スーツから部屋着に着替えると、一気にリラックスモードになりませんか?これもある意味、衣服(物)によるアンカーです。
家で仕事や勉強をする必要があるときには、部屋着に着替える前に、タスクに取り組むといいかもしれません。
③「合言葉」を決める
これはよく利用されている一般的なアンカーです。
仕事前に、「よっしゃ、やるか!」と言ったり、試合前に決まった掛け声を行い、気合入れをする等、見たことがあるかもしれません。
ここでもその都度、合言葉を変えるのではなく、自分が一番やる気や集中力がアップするような声掛けを決めて、繰り返すことがポイントです。
そして、合言葉をアンカーにかける際には、完全に集中した状態・やる気に満ちた状態に入ってから、合言葉を発するようにしてください。
「よっしゃ、やるか!」と言いながら、お菓子を食べたりネットサーフィンをするといった行動を繰り返すと、逆にそちらの状態にアンカーがかかってしまします。合言葉を発した後は、必ずタスクに取り組むというプロセスを繰り返すようにしてください。
④「ジェスチャー」を決める
よくプロのスポーツ選手が、本番前に行うある特徴的な動作を見たことはないでしょうか?
例えば、イチロー選手がバッターボックスに立った際に、前に向けてバッドを突き出す仕草や、ラグビーの五郎丸選手がキック前にとるあの独特なポーズ、アイススケートの羽生選手が演技を始める前に、スケートリンクを滑走しながら、胸の前で両手を合わせ、深呼吸をしている姿は、印象に残っているのではないでしょうか?
あれらは、意識的・無意識的に関わらず、アンカリングを利用した動作です。
今から本番に入る集中した状態に、自分の体の動き・ジェスチャーをアンカーにかけ、
自分の心と体に、集中した状態に入ることを宣言するようなものです。
これを繰り返すうちに、わざわざ意識しなくても、特定のジェスチャーをすることで、自動的に集中する状態に入るようにしているのです。
これは、日常でも応用することができます。
仕事前、あるいは勉強前に、自分の中で特定のジェスチャーを決めておき、それを毎回同じ状態で繰り返します。
例えば
- ・仕事前に合言葉と一緒に、両手を広げる
- ・集中しているときに、親指と中指を合わせる 等
それを繰り返すことで、自分オジナルのアンカリングを作ることができます。
以上、これら4つのアンカリングを組み合わせて、自動的に自分が集中できる状態を作り出すことができます。これらのアンカリングを習慣にするなら、少なくても7回は繰り返すようにしてください。
NLPではこのように、無意識の働きを意識的に作り出すというスキルを学びます。
集中する状態を、自らコントロールし、よりクリエイティブに日々を過ごしていきましょう!
次回は、同じく無意識の特徴の二つめ「イメージに反応する」について、ご紹介します。
どうぞお楽しみに。
▶前回コラムはこちら:「【NLPコラム】②無意識の使い方 集中力を高める方法」
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